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ガス自由化前の課題 <メンテナンス義務>

メンテナンス

ガス機器のメンテナンス義務

 電力の自由化と違い、ガスの自由化では小売業者に顧客が使用する機器の管理保安業務が義務付けられることになりました。

 これらの保安業務は専門の資格が必要となるため、参入を目指す企業にとっては、資格を持った人員の大量確保が必要になるため、かなりハードルが高いものとなっています。

保安業務の外部委託は広がるのか?

 この保安業務は外部委託も考えられていますが、現時点では請け負える業者の数に限りあります。

 今まで都市ガスの事業者が各自で保安業務を請け負ってきましたが、自由化に伴ってこれらのガス関連事業を3つに分割し、保安業務も各事業者間で協力して行う形になりました。

 これらの業務とは、ガスの小売り、ガスの製造、ガス導管で、保安についても「緊急気安」「内管漏えい検査」「消費機器の調査と危険発生防止」の周知に分けられます。

 これらの保安業務の中でも「緊急気安」は他のものとは大きく異なり、ガス漏れなどの緊急性の高いトラブルに対して24時間体制での対応が求められます。

保安の問題をより難しくしたものとは

 保安に関する問題をさらに難しいものにしたのは、今まで一括で行えていた「内管漏えい検査」「消費機器調査」を別のものとして分けられたことが原因です。

 自由化後は敷地内にある配管と家庭間をつなぐ導管に関する検査をガス導管事業者へ、ガス機器の管轄をガス小売業者へと振り分けられました。これにより、ガス小売業者は三年おきに各家庭でガス機器の調査を行わなければいけなくなりました。

 この業務については外部委託も可能になります。現時点では各地域の都市ガス事業者の系列企業がこれらのガス機器に対するメンテナンスや保安業務を行っています。

都市ガス全面自由化における課題を検証!

外部委託はなにが問題か


 東京ガスの場合にはライフパル、大阪ガスでは大阪ガスサービスショップ、このように、全国にあるガス事業者がそれぞれ自社系列に保安業務を行う会社を持っています。このため、新規参入業者が保安業務を外部委託すると言う事は、参入側からすると競合相手に業務を依存する形となってしまいます。

 また、既存の企業からすると、新規参入してくる相手を助けることになってしまうという少々ややこしい問題になっています。

 日本ガス協会はこの問題に対し、新規参入者からの依頼があれば既存業者は請け負うとの方針を決定しています。

 もし委託を受けずにサービスや保安の品質が下がってしまった場合、プロパンなどに顧客を奪われる可能性が考えられます。そのため、個別の事業者の事情を考慮せず、新規参入業者の機器も保安を行う事が必要になります。

 保安業務の外部委託など、新規参入業者が様々な懸念を示している事柄に関しては、ガスシステム改革小委員会にてガイドライン案が提示される見込みとなっています。

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