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大阪ガスが液化天然ガスを海外に販売

大阪ガスが海外市場に参入

 大阪ガスは海外のエネルギー大手に液化天然ガス(LNG)を販売することを発表しました。海外への液化天然ガスの販売では最大規模になり、大阪ガスの年間取扱量の1割に匹敵する量を販売します。

 2018年には米国産のシェールガスをドイツ大手のエーオン系に最大で年80万トンを供給する予定です。

 このように需要が旺盛な海外市場を開拓し収益源を多角化する計画です。その要因としては、来春の都市ガス販売の自由化で国内の競争が激しくなるためであり、海外の市場に一足早く手を伸ばします。

アメリカの都市ガスとプロパンガスの事情


 

販売先は新会社ユニバー

 大阪ガスはドイツの新会社ユニパーに販売する方向で調整しています。ユニバーはエーオンから火力発電などを分割して設立した新会社です。液化天然ガスの輸出に向けて米当局からの認可も取得する予定です。

 液化天然ガス販売は20年程度の長期契約で、総販売量は1千万トンを超える見込みです。液化天然ガスは現地で引き渡すFOB(本船積み込み渡し)契約で販売する計画でいます。

フリーポートから輸出

 米テキサス州南部で建設中のシェールガス液化設備「フリーポート」から、大阪ガスがユニパー向けに販売する液化天然ガスは輸出されます。このフリーポートには中部電力や東芝も参画しています。

 大阪ガスが持つ権益の最大3割を転売に振り向ける方針です。液化天然ガスの陸揚げ先をあらかじめ限定する一般的な規約がなく、第三者へ転売しやすいようになっています。

販売先の確保

 大阪ガスは12年にフリーポートの計画に参画しました。年232万トンの液化天然ガスを18年から20年間にわたって調達します。年間調達量は大阪ガスの液化天然ガス輸入量の3割弱に相当しますが、同社管内のガス販売量は20年度までに年率で1%程度の伸びにとどまると推計しています。余ったLNGの販売先を確保する必要がありました。

オーストラリアとヨーロッパにも

 大阪ガスはオーストラリアのLNGプロジェクト「ゴーゴン」と「イクシス」でも調達量の4割程度を転売できる契約にしているようです。

 すでに、LNG供給契約を結んでいる沖縄電力や広島ガスへ一部を転売する計画を進めていますが、LNGのトレーディングを収益源に育てるために、より消費量の多い海外のエネルギー大手へ転売する手法を確立していく見込みです。

 欧州では脱原発でLNGなどへの需要が拡大しているのが現実です。

世界のガス事情!

ガス田開発からの参画

 これまでエネルギー大手はガス田の開発元から中長期契約でLNGを調達してきました。

 しかし、最近では契約条件に縛られず、リスクを負ってガス田の開発段階から参画する動きが強まっています。なぜなら、価格が割高傾向で転売も厳しく制限されるなど柔軟性に欠けたためです。

 自ら輸出先を決められるLNGは増える傾向にあるといえます。

国内大手事業者、海外大手と提携

 すでに国内の電力・ガス大手間では液化天然ガスを融通する動きが活発化しています。関西電力は15年にフランスのエンジー、石油メジャーのイギリスBPグループとLNGの一部を融通する協定を締結しました。東京ガスも台湾のエネルギー大手、台湾中油(CPC)と類似の協定を結んでいます。