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都市ガスパイプラインの整備に国が動く

都市ガスは、一部の地域でしか利用することができません。利用するためには、パイプラインの構築をしなければならないのですが、民間だけではそれは限界に達しており、より多くの供給のためには、更なる力が必要となっています。

日本の都市ガス状況

 

都市ガス利用者数

 現在都市ガスを利用している家庭は、大体2900万世帯になります。結構多いような気がしますが、需要に対して供給できる会社が少ないことが原因となっていて、実は伸び悩みを続けています。プロパンガスを利用している家庭も、2500万世帯あるので、実際には都市ガスというのは、そこまで伸びているわけでもありません。

 実際に数が伸びているものの、都市部を中心に展開しているガス会社となっているので、地方では全く利用されていない現状があります。また、都市ガスのパイプラインが、思うように整備されていないことが、都市ガスの伸び悩みを作っています。地方でも使えるような構築を進めていけば、より利用してくれる家庭は増えることが予想されます。

 利用している家庭が増えることによって、より多くのガス供給能力が必要になります。都市ガス利用者数が増えてくることは、これから想定されていることですが、現時点で整備が進められていない地域では、これ以上増やすことができないのです。

 

都市ガス供給区域は全国の6%に限られている

 都市ガスを提供できているエリアというのは、全国でも6%くらいしかなく、地方では全く使うことができないガスとなっています。都市ガスは、利用している家庭は多くなっていますが、関東のように非常に人口が密集しているところで利用できたり、都市部でだけ提供できるていることを考えると、実際には利用できるエリアが非常に小さいことがわかります。

 人工の多いところで頑張っているものの、小さいところにまで渡すことができない現状を抱えています。これも、パイプラインが整備されていないことで、都市ガスを地方に供給できる力がなく、一定の場所以外には使うことができないものとなっているからです。

 都市ガスの提供をしている会社では、色々なエリアへ供給するための方法を採用して、なるべく多くのエリアを作れるようにしていますが、実際には限界を抱えているところもあり、支援をしてもらわないことには、上手くエリアを広げられない問題を抱えていることもあるのです。

パイプライン整備に国が動く!

 

民間企業に任されてきたパイプライン整備

 これまで、都市ガスを整備してきたのは、もちろん民間企業です。民間側が、このエリアにも供給しようと思っているなら、その整備計画を作って、これを認可してもらってから整備していました。しかし、この方法を利用している場合、民間でできるエリアというのは限界があることと、整備費用の高額な問題を抱えており、なかなか広げることができないことが多かったのです。
 
 民間企業でできる整備というのは、本当に小さなことに限られており、微々たる範囲を広げる程度しか行えなくなっているのです。なんとかして広げたいと思っても、思ったほど広げることができないまま、年月だけが経過していくことも多くありました。

 何とかして整備を上手く実現して、都市ガスを多くの家庭に供給するためには、政府の力が必要となっており、国が頑張ってやっていく指標を作ってもらわなければなりません。このままでは行けないと思ったのか、ようやく本腰を上げて、整備計画の検討などが進められることとなりました。

 

都市ガスパイプライン拡充の進行状況

 現在、パイプラインの構築が国によって計画されており、実施されている部分もあります。最初は、LNG受入施設を中心にパイプラインの構築が行われており、現在は太平洋側や、備蓄することができるエリアを中心に、パイプラインを作ることを行っています。より多くのエリアへ広げるために、まずは受け入れをすることができる施設を中心に行い、それから一般家庭に広げられる構築を目指すことになっています。

 中心とされているのは、太平洋側や日本海側で受け入れられる地域となっており、受け入れるところから繋げられるように、パイプラインが作られることになります。静岡や滋賀、岡山といったラインを作ることで、更に都市部への広がり、地方への展開ができるように調整を進めており、実際にパイプラインが完成しているところもあります。

 まだ地方の本当にギリギリのところまで供給できる状態ではなく、まずはLNG施設を有効に活用できるように、整備計画が実施されている途中です。これから多くの地域に供給するため、細かいパイプラインの構築を進めることになります。

政府がガイドラインを作成

 

既存のガス会社に営業行為を規制

 国が動き出した部分として、現在のガス会社が、新規のガス会社の参入を阻害しないように、営業部分に規制を行っています。新規の会社は、現在のガス会社に業務委託をすることもありますが、この時に自社の営業行為を行うことが認められていません。こうした方法で営業を行うことは、新規のガス会社を参入できなくして、整備に影響が出てしまうからです。
 
 既存の会社は、新規の会社が参入することがわかっているにもかかわらず、勝手に営業をすることは認められなくなりました。こうした会社から業務を委託されているという話をしても、自分のガス会社について宣伝することは一切許されず、新規の会社が入りやすいようにしています。これを規制したことで、既存会社は勝手に営業を進めて、自分たちだけが有利に進められる状態を作れなくなりました。

 関連会社を経由して、申し込みを取る方法も採用されていますが、同様に規制を行うことが決定しています。新規の邪魔をしないように、既存会社は営業の制限を受けることになりました。

 

国による規制によって新規参入企業は都市ガス産業に入りやすくなるのか

 こうした国の方針によって、既存会社が邪魔をすることができなくなり、新規に参入したいと考えている事業者が、入りやすくなったことは事実です。既存の会社が、勝手に料金を安くするような形で、邪魔に入ることが難しくなったことは、新規の会社にとっては有利になっています。
 
 ただ、ガス会社側は、他の方法によって宣伝を行うケースも有りますので、必ずしもこの規制がいい方向だけに動くとは限りません。新規の会社側が、信頼されるまでにかかる時間というのは、それなりに長く必要になってきます。この時間によって、様々な影響が出てくる可能性もありますから、まだ参入しやすくなった程度と考えなければなりません。

 国が色々な方針を固めて、新規参入の会社が、より多くのエリアへの供給を進められるように努力することができます。参入しやすくなったことはいいことですが、その代わりに信頼という部分がしっかり作られないことには、参入しても後が苦しくなります。様々な割引を認めて、新規の会社が有利になるように進められることが大事になってきます。

さらに詳しく都市ガス自由化についてはこちら<<都市ガス自由化を知ろう!>>

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