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都市ガス事業者登録に関西電力が名乗りをあげる

挙手

 

関西電力がいち早く申請

 電力自由化に続いて、都市ガス自由化が目前に迫ってきましたが、今その自由化運動はどのような段階に来ているのでしょうか。

 政府は8月1日にガス小売業者の登録申請の受付を開始しました。そのなかでいち早く名乗りをあげたのが、関西電力です。関西電力は電気と都市ガスのセット販売に備えています。

 また、都市ガス大手4社は自由化後に適用する託送料金の認可を申請しています。

ガス小売事業者登録の開始

 都市ガス小売事業者の登録申請に最初に名乗りをあげたのが関西電力というところからも、エネルギー市場の新たな競争が始まろうとしていることがわかります。 

 需要家獲得のために各社はガスと電気、ガスと通信といったようなセット販売が予想されます。

 年内には、電力会社の他に石油会社や通信会社を含めて、様々な主要企業が小売事業の登録を完了する見通しです。 

ガス小売事業者の登録は電気と同じ

都市ガス小売事業者の登録の流れは電力自由化のときのそれと同じになっています。

申請の手順は、経済産業省が新規事業者の申請をもとに事業者の需給管理体制などを審査した後、電力・ガス取引監視等委員会の審査を経て登録が完了する仕組みになっています。

この申請から登録までにはおよそ1ヶ月の期間を要します。

来月の9月中には登録を終えた小売事業者が動きだし、事業者間の提携なども活発になっていきます。

ガス申請

                 出典:資源エネルギー庁

市場規模、顧客数ともに大きい都市ガス

 現時点で都市ガス事業者は全国で200社を超えています。市場規模は2.4兆円にのぼります。しかし、このうち6割以上を東京ガス・大阪ガス・東邦ガスの大手三社が占めているのが現状です。

 また、ガス利用者の家までガスを送る導管の長さも3社の合計が50%以上に達します。新規参入事業者は供給したいガスを大手ガスに託送料金を払い、ガスを委託して家庭に供給します。

都市ガス新規参入に電力会社が強い理由

 
 都市ガスの小売全面自由化の前段階で、最初から活発に動き出すのは電力会社になります。

 都市ガスの原料になる液化天然ガスの輸入量は、東京電力をはじめとする電力会社が全体の6割以上を占めて、ほかのガス会社を圧倒します。電力会社の液化天然ガスの用途は火力発電用になります。しかし、家庭向けのガス小売事業を伸ばす余地は多くあるといえます。

託送料金がポイント

 そこでポイントになるのは、ガス会社が設定する託送料金です。新規参入事業者が大手ガス会社の導管を利用する際には託送料金を支払う必要があり、それで初めてガスの供給をすることができます。東京ガス・大阪ガス・東邦ガス・西部ガス・東部ガスの大手5社は7月末に託送料金の認可を政府に申請しました。

ここに注意!都市ガス自由化

都市ガスの託送料金

 託送料金はどうやって決められているのでしょうか。それは、ガス会社が導管の運営にかかる原価をもとに単価を設定しています。

 都市ガスの託送料金は、電力会社が送配電ネットワークの使用料として事業者から徴収する時の比率と同程度になります。

 東京ガスの場合、申請にあたって試算した家庭向けの託送料金の水準は、そのときのガス料金に対して約40%であるとしています。

家庭用と業務用では違う託送料金

 大阪ガスの託送料金も東京ガスと同様、家庭用では40%程度を見込んでいます。

 ただし業務用では20%以下になります。このような点も電力会社のそれと同じで、小口の需要家を対象にするほど託送料金の割合は高くなりますが、その差は都市ガスのほうが電力よりも大きくなります。

大きな開きのある託送料金

 大阪ガスが実際に申請した託送料金の単価を見てみると、年間10万立方メートル以上の大型契約と比べて、家庭向けは6倍以上に設定されています。

 電力の場合は家庭向けの低圧と企業向けの高圧の託送料金の単価の差は2倍程度で、都市ガスほどの開きはありません。

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